
ここではTDECの仕事内容を紹介します。なぜTDECに入社を決めたのか。どこに仕事の醍醐味を感じるのか。4人の先輩社員たちの仕事エピソードをご覧ください。

金型造りのすべてを決定する場所。それが設計ブロックの役割です。前段階ではデザイン、製品形状、工程及び仕様の検討から始まり、プレスの成形シミュレーション、金型の三次元ソリッド設計まで、「この通りに加工すれば間違いない」と言える設計データを作っていくことが私たちの仕事です。しかし、時には計算通りに行かないのが金型造りの難しさ。トライ後、成形品に亀裂が入ってしまったり、金型の機能が満足しないケースもあったり。「どんな設計してんだ!」と怒鳴られたことも何度かあります。しかし、失敗を無駄にしないことこそが、私たち設計ブロックの真骨頂。イメージ通りに加工できないのは、イコールそこはまだ"私たちの知らない金型ノウハウがある"ということです。それを次に活かせばTDECのモノづくりはもっと進化する。さらにに言えば、現在のTDECの技術はこれまでの失敗から得たアイデアの集大成です。いつも当たり前のように走るクルマのボディには、まさに、私たちのノウハウや想いがたっぷり詰まっているのです。



鋳物と呼ばれる金属の塊を削り、金型をカタチにする。大型の加工機を駆使して0.01mmの精度で切削するのが機械ブロックの仕事です。デジタル技術の発達により、今はある程度の加工をプログラムで実現する時代。それでも、機械加工の職人技術が必要な理由は、人の目なしには加工できない部分がまだまだ存在するからです。ズレの許されない狭いスペースへ正確に穴を明けたり、入り組んだ部分に斜めから加工したり。手動でないと削れない部分は、設計が複雑になるほど増えていきます。そして、人の手が加わる仕事は職人によって大きな差が出てしまうもの。「このドリルで削っても折れないよな?」と慎重に機械を動かす僕を尻目に、躊躇せずグングン削っていく熟練の先輩たち。都度、適切な作業手順とツールを選び、次々と切削をこなす姿はまさに職人です。その域に辿り着くのはまだ先だけど「横山もう仕事終わったの!」と先輩を驚かせる存在になることが僕の目標です。



機械加工された金型を受け取ると、まず「見る」ことから始めます。表面に残るわずかな加工段差はもちろん、膨らみや歪みなど設計データとの「違い」を見つける。さらに指先で触れながら、その差の「程度」を感じ取る。手作業により削り、磨き上げ、0.01ミリ以内の精度まで近づけるのがミッションです。そんな微細な調整や感覚を掴むきっかけとなったのが、HondaのSUV車向けドアパネルでした。大きく湾曲した形状のため、調整しても別の場所に精度の影響がでてしまう高難易度の作業。どこをどれだけ削ればどのような変化が出るのかを考えながら、グラインダーや砥石を細かく使い分けて慎重に作業します。何十回と見て、触れて。修正を繰り返す中で、手にしみ込んでいく「これだ」という感覚。当時は求められる品質を満たすことに必死で、自分の仕事がその先でどう生かされるのかを考える余裕はありませんでした。しかし、街中で自分が関わったクルマを見かけたとき、この仕事がクルマづくりに欠かせないピースであることを実感しました。これまでテールゲート、ドア、フェンダーなどさまざまな部品を経験し、現在では狙い通りの精度で仕上げられるレベルになりつつあります。これまで培ってきた技術と経験を、これからは後輩たちへ手から手へとつないでいきます。



品質ブロックでは、設計図と実際に試打したパネルとの誤差を測ります。数種類の3D測定器で、360°、コンマ数ミリ単位の品質管理を行っています。並行して取り組んでいるのは仕上技術者の感覚を数値化すること。金型造りは、仕上技術者の職人的感覚と技術が物を言うとても繊細な世界です。たった1ヶ所、コンマ1ミリでも厚さが違うと、パネルにシワが発生して使い物になりません。その厚みを修正すれば別の部分が歪み、パネルを挟む圧力を変えると亀裂が入ってしまう。その度に仕上技術者は原因を感覚的に判断し、2回3回と探るように修正作業を繰り返す必要あるため、「金型は生き物のようだ」と言います。だからこそ“感覚”を数値化し、設計の段階から繊細な要素をすべて織り込んで金型を製作できるようにして、修正にかかる時間やコストを大幅に削減したいのです。早期実現を目指して、ひとつひとつのデータを取り、あらゆる角度から解析し、“感覚”を見える化する挑戦を続けています。

